アテクトその後~あくまで仮払~2012年2月

 201112月に発覚したアテクトの元従業員による無断のコーポレートカード不正使用の事件。

 以前取り上げましたが20122月に同社から改めて資料が公表されました。

 会社に無断でカードを作った元従業員自身がその責任を負うのは当然のこととしても、130百万円という額はもはや個人的に負担しきれないでしょう。

本来は、会社が負担すべきものではないものの、もし会社が支払わないとしたならば、カード会社からの訴訟の提起等、追加的なリスクが発生することから、これを回避するために会社は「仮払処理」を進めているようです。

 会社にとってはやむを得ない判断でしょう。

カード会社からすれば、カード発行等の管理体制に不備が認められない限り、善意の第三者ですから、不正実行者が所属する会社がその不正実行者に係る管理責任を問われるのは当然とも考えられます。

今後の会計処理としては、仮払処理から、当該従業員への債権への振替え、その不正実行者の支払い能力を考慮して貸倒引当金の計上、という流れになるだろうことは想像できます。もしその不正実行者が130百万円ものお金を求償に応じる力があるならば、そもそも、こうした不正を実行することは無かったでしょうから。

いずれにしても、今後の動向に注目したいと思います。Taku