2013年3月 焼津市社会協議会職員41百万円着服

 2013年3月 焼津市の社会福祉協議会の職員が不正に41,000千円を引き出し、着服していたと発表しました。既に全額返金されているようで、同協議会は不正実行者について刑事告訴は行うかどうか不明としつつも、懲戒免職処分とするようです。
 特に手が込んだ不正ではなく、とても地味な不正なのですが、目にとまりました。
 基本的に不正は、このような単純なモノなのかも知れません。
 不正実行者は係長。不正期間は2010年7月~2011年12月の約1年半。
 1回に100万円から500万円の普通預金を引き出して横領し、定期預金に移し替えているように見せかけ、定期預金証書を偽造していました。
 当然、定期預金の満期が来れば、金融機関から連絡が来るはずなのに、来ません。
 不審に思った後任者が金融機関に問い合わせ、定期預金が架空だったことが判明します。
 単純明快な不正です。
 なぜこうした不正が無くならないのか?
 本人は「魔が差した。競馬や宝くじに使った」とコメントしたようです。
 しかし、発覚することが分かっていて、それも借金で苦しんでいたわけでも、生活に困窮していたわけでもない、きっと平凡で真面目そうに見える(すいません。想像で話しています。)職員が、なぜこうした犯罪に手を染めることになったのか?
 私には理解できません。
 この不正は、不正実行者が土日に出勤して局長等の印鑑を使用したとされます。
 当然のことですが、局長等の印鑑に係る管理がより厳重であったならば、この人は不正をしなかったと思うのです。例えば、局長等の印鑑の物理的な保管方法に加えて、押印簿による管理がなされていれば、相当な牽制になったはずなのです(こうした管理が行われていたかどうか不明のまま話しています。仮にこうした管理が行われていたのであれば、不正実行者の手癖の悪さが強調されるべきでしょう。この場合、上記の想像は撤回します。)
 不正実行者に不正の機会を与えた管理体制の不備が仮にあるならば、その不備を省みずに「不正を実行したモノが悪いのだ。我々は被害者だ。」と被害者面していれば、また同様のことがおきるでしょう。きっと。
 不正は単純なケースが多いのです。その不正の防止策も、実は単純なケースが多いのです。
 被害者にならないように、また不正実行者に機会を与えないように、少なくとも単純な不正防止策は考えておいた方がいいのでしょう。ところで会社の印鑑について押印簿、作ってますか?一般的な会社はありますよね。Taku