パスワード管理ソフトを利用しよう

LINEで不正ログインの被害が発生していると報じられてから、2ヶ月余。原因は「パスワードの使い回し」。ネットを利用する人へのセキュリティ対策で、必ず言われる安全なパスワードの設定・利用が行われていません。トレンドマイクロ社が公表したパスワードの利用実態調査2014によれば、WEBサービス利用者の9割以上の人がパスワードを使い回しています。

LINEではIDとパスワードを入手した犯人が本人になりすまし、登録されている”友だち”にWEBMONEYを購入させるという手口で実際に金銭被害も発生しました。不正ログインされた人は被害者になると同時に間接的に自身のパスワード管理の不備により、加害者にもなっているのです。乗っ取られた人に被害の賠償義務があるかについて、考察しているブログもあります。

 WEB利用に当たって、被害者とならないため、犯罪者に利用されないために必要な不正ログイン対策はいろいろとありますが(例えばGmailならこちら)、基本となるパスワードについては次のように設定するようにと言われています(LINE”他社サービスと同じパスワードを設定している皆様へパスワード変更のお願い”)。

 

 【安全なパスワードの付け方】

  ・他のインターネットサービスとは違うものにする

  ・電話番号、生年月日、名前、同じ文字など、他人が想像しやすいものを避ける

  ・短いものではなく、英字・数字・記号を混在させる(8文字以上を推奨)

  ・メールアドレスやアカウント名と同じものは避ける

  ・辞書にある一般的な単語なのではなく、意味の不明な文字列にする

  ・定期的にパスワードを変更する

 

 これらの安全なパスワードの付け方は、従前から言われていたことですが、人間の記憶能力で実践することは不可能です。実際、先の「利用実態調査」では7割の人がパスワード管理にセキュリティ上のリスクがあると認識していながら、異なるパスワードを設定すると忘れてしまうなどの理由でパスワードを使い回していると回答しています。

 パスワードの安全な付け方を実践しようとするなら、パスワード管理ソフトを利用するしかありません。

 実用的なソフトとして推奨できるのは、次の2本です。

  

 WINDOWSパソコンだけを利用する方:ID Manager

パスワード管理のベストフリーソフトと信じています。パスワードの作成から期限管理、ウエブへのアクセス、入力と便利に使わせていただきました。多謝。Windows8でも動作するようです。

 

 パソコン、スマホ、タブレットを利用し一元管理したい方:1Password

MAC利用者ではよく知られている老舗ソフトです。高額なのがネックですが、Windowsパソコンとスマホ、タブレットのパスワードを同期し、一元管理できるソフトはこれだけの様子。

ID Managerからデータを引き継げるので、同ソフト利用者は新たな入力は不要ですが、フォルダ分けは手作業でDrag & Dropするしかないようです。

Windows版は日本語バージョンはなく、英語表記ですが、日本語でのカタカナのIT用語のわからなさと同じ程度です。購入するときは、MAC PoWer Users からが安くなっています。

 

                                            TETSU